2019年3月7日

東邦高校(愛知) 2年連続30度目

 

 平成最初の王者が、平成最後も頂点を狙う。劇的なサヨナラ勝ちで頂点に立った89年以来、選抜単独最多5度目優勝に向け大黒柱となるのが「主将」で「3番」「エース」を担う今秋ドラフト上位候補の石川だ。高校通算39本塁打で、投げても最速145キロを誇る。
 潜在能力は周囲の想像以上の速さで開花した。昨春の東海大会前にノーステップ打法に改造したことで目線のブレがなくなり、持ち味の長打力に磨きがかかった。昨秋は打率・474で、いずれもチームトップとなる7本塁打、27打点。出場32校中トップのチーム打率・386の打線をけん引した。
 「ホームランもチームへの貢献ですが、チャンスで回ってきた時に確実に走者を還すことが大事。僕以外にも打つ選手はたくさんいるので、気負わず打席に入れています」
 4番・三塁で出場した昨春選抜では初戦の花巻東戦で4打数無安打に終わりチームも敗戦。夏は愛工大名電との西愛知大会決勝で、自身は2安打1打点もやはり敗れた。悔しさを知り、一回りも二回りも大きくなった。
 投手としても非凡なセンスを見せる。秋季愛知大会3回戦・日進西戦での公式戦初登板初先発から決勝まで4試合連続で先発。好投の連続で愛知大会優勝に貢献した。「投手では上のレベルで通用するか分かりません」と自己採点は厳しいが、森田泰弘監督(59)は「投打において石川の能力は抜けている」と全幅の信頼を置く。
 両親とも東邦の卒業生で、父・尋貴さん(47)は前回優勝時、ベンチ入りこそならなかったが、控え捕手として献身的にチームを支えた。東邦進学を勧められたことは一度もないというが「小さい頃から行くものだと思っていた」と笑う。
 今大会で5勝を挙げ優勝すれば5度目Vで選抜56勝となり、ライバル中京大中京の55勝も抜き優勝回数&通算勝利で、ともに単独トップに立つ。「父に続けるようにしたい。最終目標は優勝です」。平成の最後も締める準備は整っている。

(スポニチ発行2019センバツ特集号から)

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