2019年3月11日

履正社高校(大阪) 2年ぶり8度目

 頂点しか見えない。過去7度の出場で準優勝が2度。2014年は龍谷大平安に、17年は大阪桐蔭に、いずれも決勝で敗れ、紫紺の優勝旗を手にすることはできなかった。岡田龍生監督(57)は「もう、そこしかないと思っています」と悲願を口にした。
 成就するだけの陣容は整った。看板は中軸を中心とした攻撃力だ。3番・小深田は昨秋10試合で打率・333、2本塁打でチームトップの14打点。4番・井上は10試合で打率・273ながら、3本塁打、11打点をマークした。チーム打率は・309だけに、指揮官も「秋は思った以上に打てなかった」と辛口だが「1、3、4は秋から変わらない」と1番・桃谷と中軸に絶大な信頼を置く。
 才能は順調に磨かれてきた。2年生の小深田は昨夏の北大阪大会から主力として出場。準決勝で大阪桐蔭に逆転負けしたが根尾(現中日)から2安打。昨秋の大阪大会準々決勝・東海大大阪仰星戦では3―3の9回2死満塁から公式戦1号となるサヨナラ満塁本塁打を放った。
 成長の陰には意識の変化がある。「打てなくてもその打席は戻ってこない。自分にできることは次の打席が来るまで声で必死にチームを盛り上げること」。失敗を引きずるのではなく、チームとしての成功を求め、気持ちのベクトルを変えた。
 小深田の後を打つ井上は、天性の飛距離を誇り高校通算23本塁打の長距離砲だ。1年冬から右膝に痛みを抱えてプレーを続けてきたが、昨秋近畿大会後に「右膝蓋(しつがい)腱炎」と診断され、手術に踏み切った。昨秋は下半身に踏ん張りが利かない中で3本塁打を放っている。食事量を増やすことで夏から体重は約10キロアップし、さらなるパワーを手にした。「まずは初回の1~4番で点が取れるようにしたい」と先制攻撃を思い描く。
 井上は「僕らの代(3年生)は甲子園を経験していない。緊張をいかに力に変えるか。そのためには守備からリズムをつくりたい」と表情を引き締めた。昨秋10試合で失策6と守備も固い。攻守に高レベルを誇り、大願成就で大阪勢の春3連覇を成し遂げる。

(スポニチ発行2019センバツ特集号から)

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