2019年3月11日

明石商業高校(兵庫) 3年ぶり2度目

 

 鮮烈デビューが記憶に新しい。昨夏の甲子園大会で1年生ながら自己最速の145キロをマークした中森が、頂点を目指すチームの中心となる。
 「あっという間に過ぎ去った感じでした。特に緊張はしなかったのですが、興奮していたというか、舞い上がっていました」
 無我夢中で投げた。だから聖地のマウンドの感触は、ほとんど覚えていない。1回戦・八戸学院光星戦で同点の8回途中から救援登板。延長10回2死一、二塁から左前打され味方の失策も絡んで決勝点を許したが、堂々の投げっぷりだった。
 経験を糧に、大会後はさらなる成長に向け肉体改造に着手。毎日1リットルの牛乳をプロテインとともに飲み続け体重を増やした。部では5日に1度の体重測定があり現在は83キロ。昨夏から5キロの増量に成功した。体重増とともに安定感も増し、昨秋の兵庫大会3回戦・滝川戦では18奪三振で4安打完封。秋の公式戦では6試合に登板し投球回31回1/3を大きく上回る43三振を奪った。「球の質は格段に良くなったと思います」と確かな手応えを得た。
 昨年11月には新たな刺激も受けた。10月のプロ野球ドラフト会議で西武から1位指名を受けたOBの松本航(日体大)が教育実習で訪れ、練習にも参加。「体格も球筋も凄かった。迫ってくるような感じがあった。球の周りにオーラが漂っているというか。これがプロにいく球なんだと」と投球練習で投げた球に度肝を抜かれた。
 体幹、柔軟性の強化にも積極的に取り組むようになり「選抜では152キロを目指しています。150でラインを引くと、その手前で終わってしまう。最終的に160キロまで行きたいので」と飽くなき向上心に火が付いた。
 成績は部内でも最上位クラスで、好きな教科は数学。「一つしかない答えを求めるのが好き」というのが理由だ。自らの出来がチームの勝敗に直結する。聖地のマウンドでも、勝利という一つだけの答えを追い求める。

(スポニチ発行2019センバツ特集号から)

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