2019年3月13日

高松商業高校(香川) 3年ぶり27度目

 

 昨秋の四国大会準決勝・高知商戦は選抜出場をかけた大一番。エース香川にとっては悪夢を晴らす舞台でもあった。
 「(1年秋は)自分の弱さで負けてしまった。準決勝はめちゃくちゃ意識しました」
 1年生エースとして臨んだ17年秋の四国大会準決勝・英明戦。先発したが3回途中6失点KOされチームも2―12の6回コールド負け。同県対決での大敗が響き明徳義塾がもたらした「明治神宮枠」を同8強の高知にさらわれた。リベンジを期した昨夏の香川大会でも3回戦・高松戦で救援登板したがリードを守れず延長10回に決勝点を許した。
 1メートル65と小柄ながら1年夏から伝統校のマウンドを託される男。これ以上、チームに迷惑をかけるわけにはいかなかった。「振ってくるチームで真っすぐに強いと聞いていたので明徳(義塾)戦とは全然違うピッチングをしました」。準々決勝・明徳義塾戦で直球主体に2失点完投したのとは一転、高知商戦はカーブ、スライダー、カットボール、チェンジアップ、ナックル、スプリットの6種類の変化球で相手打者に最後まで的を絞らせなかった。ただ、この一戦で自己最速を更新する141キロを計測するあたり、並の投手ではない。
 昨年12月末には四国選抜の一員としてオーストラリア遠征に参加。「選ばれたからには工夫をして成長しないといけない」と、投球時に外旋していた右足股関節を、内旋しながら踏み出せるように修正。体重移動がスムーズになり、制球力も格段にアップした。
 「目標は全国制覇ですが、まだまだ無理。いろんな経験を積んで最後の夏に甲子園で優勝するのが究極の理想です」
 勝つことの難しさを知っているだけに、足元を見つめることを忘れない。同校は選抜で1924年(大正13)、60年(昭和35)と2度優勝しており、平成最後の大会で選抜史上初となる「3元号優勝」がかかる。春夏通じては「四国4商」の一つ、松山商が唯一達成している。3年越しの思いを結実させたエースが、ラストチャンスに燃えないはずはない。

(スポニチ発行2019センバツ特集号から)

error: Content is protected !!