2019年3月15日

筑陽学園高校(福岡) 初出場

 

 最大の武器はキレ味鋭く、耐久性抜群な「三本の矢」だ。昨秋までエースナンバーを担った西、急成長中の西舘の両右腕にクローザー左腕の菅井。3人の粘投が快進撃の源となった。03年夏以来、2度目となる采配で聖地初勝利を目指す江口祐司監督(56)は、守り勝っての快進撃プランを描いている。
 「うちの武器はバッテリーの失点の少なさ。強くはないけど強豪にも簡単には負けないと思う。春は打撃よりも、勝つ確率が高い投手戦かなと。3投手、プラスアルファで投手力を前面に出して戦っていかないといけない」
 昨秋の福岡大会7試合では計57得点を奪い9失点にまとめて優勝。打力も見せたが、投手力が顕著に出たのが、その後の九州大会だった。
 1回戦・小林西戦の1―0での9回サヨナラ劇に始まり、延長13回タイブレークとなった準々決勝・興南戦では西舘が3安打完封。白熱した投手戦による再度の1―0サヨナラ勝ちで大会屈指の左腕・宮城大弥に投げ勝った。準決勝の大分戦は延長12回を競り勝ち、明豊との決勝では2点ビハインドの5回から登板した西舘が5回無失点で流れを引き寄せ逆転勝ち。初の九州王者に輝いた。
 初出場した明治神宮大会でも西―西舘の継投で桐蔭学園に7回コールド勝ち。準決勝で優勝した札幌大谷に敗れたが、堂々の戦いぶりだった。
 ただ、年が明け、選手の要望で、すべてのポジションを白紙に戻した。投手陣も開幕直前まで、レベルの高い「背番号1」争いを展開することになる。
 西は最速136キロの直球とカーブ、スライダーを操り実戦経験が豊富。「甲子園で1を付けてこそ。絶対に渡さない」と言う。新チームからベンチ入りし急成長した西舘は九州大会も唯一、全4試合に登板。最速144キロでスライダー、カーブ、チェンジアップを駆使する。「疲れない体をつくって連戦でも連投する」とマウンドは譲らない構え。菅井は138キロの直球とカーブ、スライダーに加えチェンジアップを新たに習得した。「キレで勝負したい。背番号は1しか狙ってないですね」と競争を楽しむ。
 「私の仕事がないくらい、いい感じに仕上がってきている」と江口監督。ずぶとい三本の矢を中心に筑陽学園の春のドラマが始まる。

(スポニチ発行2019センバツ特集号から)

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