2019年3月6日

桐蔭学園高校(神奈川) 16年ぶり6度目

 2003年春以来、16年ぶりの聖地は関東王者として出場する。17年秋に母校監督就任後、初めて甲子園で指揮する片桐健一監督(45)は、地に足を着けて大会に挑むことを強調した。
 「試合に勝つことが目的だが、日々の練習を一生懸命やる。その成果を試合で発揮することが目的。力のあるチームだとは思っていない。もう一度、チームをつくるという思いで臨みたい」
 24年ぶりに秋の関東大会を制した昨秋。一方で、横浜との神奈川大会決勝と筑陽学園との明治神宮大会初戦(準々決勝)は、いずれも2桁失点での大敗を喫した。その悔しさを糧に冬場は「体を大きくするとかパワーもそうだけど、野球につながる筋力づくりをするイメージを持ってやってきた」という。甲子園で自信を持ってプレーするために、練習への取り組みに目を光らせた。
 「ランニングだったり、気持ち的な部分、メンタルできつかった部分が多かった」と振り返ったのは主将の森だ。片桐監督が「中心は間違いなく森」と信頼を置く、遊撃手で3番で主将というチームの顔。関東大会1回戦・常総学院戦では9回、2点差に迫り、なおも2死満塁から逆転サヨナラ満塁弾を放った。「全ての場面で責任を持ってやりたい。そういう意味で甲子園でも力を出したい」。プロ注目の逸材に、指揮官は「あの男」の姿を説いたことがある。
 片桐監督の2学年下にいたのが昨年まで巨人の監督を務めた高橋由伸氏。「周りには天才、天才と言われていたかもしれないが、一番バットを振っていたからああいうふうにプレーできた。そして周りが心を動かされた」。同じ左打者で右足を上げるタイプの森も、高橋由伸氏の現役時代の映像を繰り返し見て参考にした。「甲子園は観客も増えるし、人の心を動かしたり感動させたいと思っている。由伸さんやプロで活躍したOBの方たちも“桐蔭”という自覚を持ってやっていたと思うし、そういうことへの感謝も表したい」。71年夏に全国制覇し甲子園通算16勝を誇る。かつての強豪復活を示すためにも、聖地での躍動を誓う。
 冬場はスイングスピードアップへ、1・3キロのマスコットバットで振り込み。一日1000スイングを超えた日もたびたびあった。体重も秋季大会から約10キロ増加しスケールアップした姿を披露する。「神宮で全国の厳しさを経験した。今度は勝ち続けたい。そういう伝統をつないでいけるように、勝ちたい」。戦いながら大きくなる桐蔭野球で、上位進出を目指す。

(スポニチ発行2019センバツ特集号から)

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