2017年9月5日

先輩からのメッセージ

マルチメディア事業本部総務・坂本 博一(86年入社)

ネット業界の営業

新聞コンテンツの「ワンソースマルチユース」を掲げて生まれたメディア部門、マルチメディア事業本部。その中にあって、メディア企画開発部はとにかく収益を目指す部署です。約18年在籍した広告局から異動してきたのは2004年1月。当時の名称は営業部。取引先にアポをとり、靴をすり減らして、ひたすら売上増を目指す体育会系が営業の中心スタイル。ところがネット業界はそんなスタイルが全く通用しない世界。古き良き時代の営業マンはこの世界では今や絶滅危惧種のような存在です。そんな流れで今のメディア企画開発部に名称変更となったわけです。

 

体力よりも地頭が重要という坂本総務

体力よりも地頭必要

数年前まで主な業務はパソコンやケータイでのサイト運営。これで収益をあげてきたわけですが、スマホの出現でビジネスモデルも変わりました。新技術によって生まれては消えるビジネスモデルをどう捉えて、スポニチのビジネスにどう組み込むか、それがメディア企画開発部の重要な仕事です。単純な営業業務は今や機械(コンピュータ・プログラム)がこなしてくれます。その意味では体力よりも地頭が必要な部署でもあります。

ユーザーニーズつかんで収益化

我が部の仕事を一言で表現するなら“漁”でしょうか。売り手の発想ではなく買い手(ユーザー)のニーズにマッチさせることが収益を上げるための基本です。魚のいないところで釣りをしても釣れるわけはありません。まずは魚のいる場所を突き止めて、エサを撒いてさらに集めます。いわゆる“入れ食い”状態を目指します。魚が興味を示さないエサはエサではなく、魚が必要としているエサを用意することが大切です。そして集まった魚を網で一気に捕まえるわけです。ネット業界には本まぐろなどの大型魚はほとんどいませんから、一本釣りでは効率が悪すぎます。やはり網が一番です。当たり前のことですが、これがなかなか難しい。市場調査(情報収集)、情報分析、企画立案、実行、運営管理など全般をプロデュースしなければなりません。もちろん、赤字と分かっている事業を進めることはできません。常に収支を意識して、日々行動することになります。

最先端の情報も

何だかプレッシャーのかかる仕事のようですが、楽しいことも多い職場です。取引先企業はケータイキャリアから大手ポータルなどのIT企業、ネット広告会社と幅が広い。出会いが多く、見聞する情報には最先端のものもあり、常に勉強になります。自分のプロデュースした事業で収益があがれば、満足感も味わえます。大漁旗をなびかせながら、一緒に漁に出ませんか? 若い漁師募集中です。

東京本社編集局次長・前野 篤志(87年入社)

レース部=公営ギャンブルを扱う部署

「レース部って何を扱っている部署ですか?」よく社外の人に聞かれます。「最近のF1は…」などとカーレースについても尋ねられます。違います!レース部とは公営ギャンブル競技(競馬、競輪、ボートレース、オートレース)を取材して、ためになる(当たる)情報や競走馬、選手を中心としたニュース&ドラマを報じる部署です。ギャンブルに興味のない(購入しない)人には取っつきにくいページであるかもしれません。活字(情報)もぎっしりと詰まっていますし。ただ、スポーツ紙には欠かせないジャンルであることは確かです。

他部署と連絡を取る前野局次長

専門知識より大切なこと

各競技ごとに担当記者を置いています。もちろん専門知識は必要ですが、それは取材を通して日々勉強していけば誰でも覚えます。といいますか、勝った負けたの記憶は嫌でも頭と心に刻まれていきます。専門知識より大切なのは、他部署の記者と同じようにフットワーク良く、粘り強く、素早く正確に、視野を広く――。ですから「スポニチの予想者」というスタンスではなく「スポニチの記者」として取材に当たることを心懸けています。

「赤字」が一番怖い

業界用語で「赤字」というのがあります。誤字、脱字、誤表記などを指します。これが一番怖い…。読者はスポニチをじっくり読んで、参考にし、検討し、馬券なりを買っているわけですから、誤情報だったら「お金返してくれよ!」という気持ちになるでしょう。「赤字はない」と確信していても、毎朝、「大丈夫だろうか…」と不安になります。「石橋は10度叩いて渡れ」――それがレース部の基本中の基本なのです。

切り替えを迅速に

胃が痛くなることが多い毎日ですが、やりがいのある仕事であることは確か。こんなに喜怒哀楽を実感できる職場は他にないと思っています。オルフェーヴル4冠、ブエナビスタ引退となった2011年の有馬記念。レース後、少しでも舞台裏を伝えようと某記者はいつものように取材に走りました。顔は至って冷静です。でもこの記者、実は馬券で大変な散財をしていました。「切り替えを迅速に」――。それも基本中の基本です。

東京本社広告局長・田村 紀子(88年入社)

クライアントと電話で連絡をとる田村局長

女性の活躍の場も多数

私が入社した頃(1988年)は新聞社にはほとんど女性がおらず、営業に配属になると、「スポーツ紙初の女性営業」と言われました。それが今ではスポニチ東京本社の広告局は36人中15人が女性です。(17年8月現在)

彼女たちの仕事内容は多岐にわたっています。営業の他にも、「割付」という日々の新聞の頁建てを決める仕事や、記事広告の取材、レイアウト、広告紙面の審査などそれぞれが専門的なスキルを持って活躍しています。
性別に関係なく、求められるのは仕事の成果です。

働き方もさまざま

働き方も様々です。紙面チェックのために深夜の時間帯に働く人もいれば、60歳を過ぎてシニアスタッフとして今までの経験を生かして働き続けている人、子どもを保育園に預けて時短勤務している人もいます。
多様な人がいるからこそ異なる視点が生まれ、新聞作りにはそれが生かされていると思います。このようにスポニチはダイバーシティ(多様性)を尊重している会社です。

そして新聞社には様々な職種があります。記者職だけでなく、経理、システム、デジタル関係、イベントを仕切る部署もあります。どんな仕事にも求められるのは、人とコミュニケーションをとれること。相手の立場に立ってものを考えられることです。読者、取引先、取材先、ましてや一緒に働く仲間の気持ちを汲めないようでは、仕事は成り立ちません。
メールや電話だけで済ませるのではなく、直接会う機会を増やして相手の求めていることを的確につかむ、そんな行動力のある人を求めています。

私は活字が好きで、新聞を通じてエンターテイメントを発信したいと考え、スポニチに入社しました。今はあらゆる分野でデジタルとの関わりが不可欠となり、新聞社も例外ではありません。これからスポニチを目指す皆さんは、幼いころからデジタルに親しんできた世代。紙の新聞の良さを認識しながら、新しい発想で、スポニチを作ってみませんか。一緒に働くことを楽しみにしています。

東京本社編集局編集センター部長・阿部 博(89年入社)

編集センターって?

野球部、レース部、文化社会部に写真部。どんな仕事をしてるか、まあ想像がつきますよね。じゃあ編集センターは?ざっくりとした響きですが仕事内容は緻密です。各部から出稿される膨大な原稿や写真を紙面に仕上げます。見出しで味付け、レイアウトで盛り付けて、アクセントに気の利いたイラストでも添えてやれば完成です。

 

部員に指示を出す阿部部長

どんなものを作っているの?

駅売りや宅配される新聞のスポーツ面から芸能社会面、レースやテレビ面などほぼ全てです。東京本社では東日本を管轄していますが、同じ日の新聞でも東京では1面が巨人、北海道は日本ハム、東北では楽天という日もあります。北海道、福島、長野、新潟、静岡では連日地域版を掲載、さらに高校野球の季節ともなれば、さらに各地域向けのページも作ります。皆さんが手に取る新聞のページ数よりはるかに多い枚数を作成しています。さらに「アーカイブス」「アルチーボ」「ジュニア」といった別冊や競馬GⅠの特集号などのタブロイド紙、近年では「アイカツ新聞」なんかも手掛けました。守備範囲の広さも、まさにセンターといったところです。

読者を振り向かせよ

せっかく取材記者がいい原稿を書いても、味付けや盛り付けに失敗しては台無しです。駅に並ぶスポーツ新聞の山。通りすがる人が目を向けるのは一瞬、0.2秒。「ん?」足を止めさせ買っていただけたら我々の勝利です。1面の見出しって読んで脳で理解してるんじゃなくて、目で感じるものなんです。飛び込んできた活字で妄想が広がっていく感じ。いかに短い言葉でインパクトを与えられるか。翌日の朝、駅やコンビニの前で胃が痛くなる毎日です。しかも衝撃的なことって必ず締め切り間際に起こるんです…ホントに。

遊び心で行こう

わくわくさせてくれなきゃスポーツ新聞ではありません。世間で話題となっているさまざまな件に対して、夜ふかしして作っています。旺盛な好奇心でスポーツでも芸能でもレースでも広く興味を持つことが大切です。流行は敏感に見出しにも反映されます。日本ハムの大谷選手が本塁打を放ったとしましょう。2017年なら「イエェェェ~~イ!空前絶後の~大谷特大弾!」みたいな。一緒にわくわくするスポニチ、つくってみませんか?

東京本社編集局次長兼文化社会部長・阿部 公輔(92年入社)

スポーツとレース以外何でもやる文化社会部

今から20年以上前。紙面のレイアウトをする整理部(現在の編集センター)から文化社会部へ異動した時、当時のBデスクから「お前は〝文化〟の香りがしないなあ」と言われました。そんな自分もこの部署で働いているうちに、きっと文化な男になっているんだろうと思っていたら、そんなことは微塵もなく、何だったらより原始人に近づいていました。

一緒にスポニチを盛り上げよう!とサムアップする阿部部長

人生とは思うようにいきません。それは残念ではありますが、だからこそ刺激的で楽しい。そもそも文化社会部はスポーツ新聞なのにスポーツの取材をしないんです。こんな部署で働くことになるとは、入社時は考えもしませんでした。

じゃあ何をやってるのかというと、芸能、事件、政治、社会、経済などの取材に加え、釣りやアダルト情報なども担当。昨年秋からは旅やグルメなどの総合レジャー情報面「超刊スポニチ」もスタート。ざっくり言うと、スポーツとレース(競馬、競輪など)以外はすべて担当していると思ってください。

こんな仕事ほかにはない

私自身も、異動後は田中角栄元首相ら入院中の著名人の張り込み取材から始まり、その後は社会担当として松本サリン事件、オウム真理教事件、阪神大震災などを取材。米国の獄中にいる殺人事件の受刑者を手紙で取材したこともありました。芸能担当になってからは芸能人の結婚、離婚、恋愛、破局などのネタを中心に、隠し子や不倫、絶縁、暴力事件などのトラブルまでいろいろ取材しました。

この仕事をしていると「人の不幸でメシ食いやがって」とか言われます。雨や雪の日に外でずっと張り込みしたり、芸能プロの社長さんとかちょっと怖そうな人たちに怒られたり、いろんなことがあります。でもこの仕事は本当に楽しい。

アイドルから大物スター、政財界のトップから犯罪者までありとあらゆる人に直接会うことができて、いろんな話をうかがうことができます。こんな仕事、ほかにはありません。

スクープは基本の積み重ね

そして芸能・社会面の最大の特徴は、悪玉や卑劣漢がトップ記事になることです。これは他のページではほとんど見られません。「誰が活躍したか」が重要なスポーツ紙において、社会面だけは善人よりも悪人の所業を、ヒーローよりも名も無き被害者の思いを伝えることに軸足が置かれます。大事なのは何があったのかという「結果」とそこに至った「原因」であり、自ずとそこを調べる手段を考えるようになります。これは新聞記者として生きていく上でとても大きい。名も無き人々をしっかり描くことができるようになれば、著名で魅力あふれるスターはまぶしすぎるくらいの「ネタの宝庫」です。

テレビ朝日「アメトーーク!!」で「芸能のスポニチ」と紹介されたように、芸能スクープが多いことで知られています。新聞記者の基本が「誰よりも早く新たな事実をつかみ、分かりやすく伝える」ことである限り、時代がどう移り変わろうとも、スクープを追い求める以外に記者の基礎体力を鍛える方法はありません。なぜなら報道の基本である「結果と原因」を突き止めた衝撃的内容がスクープだからです。華々しい1面スクープは熟練した記者の人脈や経験から生まれているように思われがちですが、要は「基本の積み重ね」です。だからヤル気さえあれば新人記者だって抜ける。1面スクープだってできるんです。

そのためには「基本」を教えてくれる先輩や仲間がいるかどうかが大きい。それさえ身につけばどんなジャンルの取材だってできるようになります。事実、私の部下で「星条旗」と「正常位」の違いも分からなかったようなボンクラ記者が、今じゃ立派な戦力になっている(笑い)。それがスポニチの文化社会部なんです。一緒に楽しく暴れましょう!!

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